しらみ、みずいぼはプールに入っていい

人から人へうつる皮膚の感染症にかかっている子供は学校のプールに入っていいか?
日本皮膚科学会などの3団体によると、しらみ、みずいぼ、ダニがあってもプールに入っていいという指針を発表した。
医学的根拠についての解説を公表した。

学校感染症に指定されている、
伝染性膿痂疹(とびひ)伝染性軟属腫(みずいぼ)、アタマジラミ、疥癬の4疾患。
このうち、とびひだけはさわると症状が悪化しやすいことや、原因となる細菌の感染力が強く、肌がじかに接触すると移る恐れがあることから治るまではプールに入ってはいけない。
とびひ以外の3つは条件があるがプールに入っていい。 続きを読む

納豆アレルギーはマリンスポーツ愛好者に多い?

発酵食品の納豆は、食べて半日たってから全身に出る珍しいアレルギーを起こすことがある。
数は少ないが症状が重い傾向がある。
突然の原因不明のアレルギー症状がでたら納豆を疑ってほしい。

納豆アレルギーの症状

症状がでるまでに時間がかかる。5~14時間
呼吸困難や蕁麻疹などの全身性が多い
アレルゲンはポリグルタミン酸(PGA)
通常、他の大豆食品へのアレルギーはない
海のマリンスポーツ愛好者に多い。 続きを読む

手がずっとしびれている原因は食中毒のドライアイスセンセーションだった

ドアを開けるのも指が痛い。
3ヶ月前からずっと手がしびれている。
汗がよく出る、背中がびりびり痛い。
長年不動産をしている。
来院一週間前、手の痺れ。
不動産系系 55歳 172cm 75kg

ずっとしびれている

3ヶ月前 自宅で転倒 救急車で来院 釣りに行こうとして
階段でこけて頭 痛いのは首と腰 おなかも痛い
自立歩行可 意識クリア
バレー徴候 異常なし
脳のCT 異常なし 胸部造影CT異常なし
バイタルサイン 体温36.8 血圧103/65 心拍数52 呼吸数15
血圧低下と徐脈が気になる。何かのショック?原因がわからない。
血液検査、心エコー異常なし
本人は大丈夫だといって 点滴をして帰った 続きを読む

皮膚は5つの感覚センサー、徐脈が原因のドライアイスセンセーション

皮膚には5つの感覚センサーがある

皮膚には5つの感覚センサーがある
皮膚には痛いと感じる痛覚(自由神経終末)、
冷たいと感じる冷覚(クラウゼ小体)、
暖かいと感じる温覚(ルフィニ小体)、
圧覚/触覚(マイスネル小体)
圧覚/触覚(ハチニ小体)
5つの感覚がある。

冷たいもの冷覚が脳に信号
皮膚の温度が0度近くになると冷覚は働きません。
温度が極端に低い場合は痛いと感じる。
ドライアイをさわり続けると凍傷になる。
危険を脳に伝えます。 続きを読む

歯磨きで口臭が強くなる理由

一日の口臭の変化

一日の口臭の変化
もっともレベルが高いのは朝起きた時。
寝ているとき細菌が増えるから。
食事で汚れが落ちる、唾液で洗い流される。
歯を磨くと細菌が減り、口臭が減る。
徐々に増えるが、食事をして歯磨きをするとまた口臭が減る。

唾液が分泌されて口臭は減るが、中高年は唾液が減る。
あるタイプの人は歯磨きをすると口臭が酷くなる人もいる。
口臭外来を受診する6割以上が口臭
口臭の検査は、ガスクロマトグラフィー、官能試験は医師が臭いを嗅ぐ。 続きを読む

FOBTという英語略語は便潜血検査のこと

FOBT(fecal occult blood test)という英語略語は便潜血反応検査のことです。
便の血液反応で「血が混じっているかだけ」を調べるというものです。

便は赤い血の場合は鮮血と呼ばれ、原因のほとんどは「ぢ」切れ痔やいぼ痔などの肛門部分からの出血です。
大腸や胃の悪性腫瘍から出血していたら便は赤い血にならない。
黒い便になる。
ただ、少量の場合は見た目で判別できない。
そのために、FOBTという便潜血検査を行います。

便をすくって容器にしまうだけの簡単な検査で家でもできることから、市町村の大腸がん検診としても利用されています。
陽性だったら次はCF(大腸カメラ)などで肉眼で検査を行うことになります。
1回では出ないこともあるので、2回を2日に分けて行います。2回法と呼ばれています。

便に血が混じっているとわかって、痔などの持病がない場合、病院では一般的にがんの検査をします。がんの検査は血液検査の腫瘍マーカーもありますが、やはり、胃カメラや大腸カメラが一番です。なぜなら、カメラを入れて直接肉眼で見るから明らかだからです。大腸がんの疑いならば、生検、いわゆる細胞を調べる検査をして癌か調べることができます。胃カメラも大腸カメラも苦しい検査ですが、腫瘍マーカーのように肉眼でがんを見れない検査に比べ、肉眼で一発で発見できるカメラの検査は有用といえます。

PSA高値にならない前立腺がん再発は?毎年直腸診!

74歳の男性です。
10年前PSAが38、グリーソンスコア3+4=7で前立腺がんと診断されました。
カソデックスとリュープリンによるホルモン治療を開始し、その後放射線を72グレイ照射しました。
直後からPSA値は0.04に低下。
経過良好で5年後にカソデックス、その半年後にリュープリンを中止しました。
以降、半年ごとの検査ではPSA0.02前後で安定していましたが、直近の検査で0.08に上昇しました。
この数値でも半年後との検査は必要でしょうか?
1年に1度ではだめですか? 続きを読む

原発の肺腺がんは周囲がすりガラス状で可能性が高い

72歳の男性です。
2年前、中分化型肺がん、ステージⅢAと診断され、
胸腔鏡補助下手術で右下葉の切除とリンパ郭清術を行いました。
術後化学療法で、「シスプラチン+アリムタ」を4クール施行、
1年半後、CT検査で左肺下葉に小さい影が1個出現し、
4ヵ月後のCT検査で周りのすりガラス状の影も含めて7ミリの大きさになりました。
画像診断では新たな高分化腺がんの可能性が高いと説明され、
左下葉の区域切除、または部分切除を勧められています。
転移か原発かで治療法は違うのでしょうか。 続きを読む

おたふくかぜが中学生の妹から移った

おたふくかぜの症状の例

16歳男子、下半身が握りつぶされるような痛み。
39度を超える熱やのどの痛みと頭痛。
中学生の妹から移った。
精巣炎も併発し、左側の精巣が小さくなり精子を作る機能が低下した。

おたふくかぜの怖い合併症

無菌性髄膜炎1~10%
難聴0.01~0.5%
耳の下の腫れ60~70%
精巣炎、卵巣炎(思春期以降)5~40% 続きを読む