肝膿瘍の原因は大腸がん。肝臓への道は肝動脈、胆管、門脈の3つ

熱っぽいと言っていたが田んぼを耕していたら倒れた
熱で意識がもうろうと
63歳 屋外作業中に倒れ 軽度の意識障害 QQ
気道は確保 自発呼吸有
血圧108/64 脈拍120 呼吸数24 体温39.5C 普段高血圧にしては低い、呼吸と脈が高い。熱は40度近く。

倒れたときの様子 熱があったが突然
意識がもうろうとして・・・

来院時の状況15:00救急搬送で来院
搬送時の様子 呼びかけに応答できないが 目はあいていました
項部硬直 首は固くなかったが髄膜炎を想定して検査
心音心電図 異常なし
ステロイド投与
抗菌薬は セフトリアキソン バンコマイシン アンピシリン シクロビル
頭部CT 異常なし
髄液検査もした 続きを読む

意識がない脳梗塞で抗生剤かステロイドパルスか?自発呼吸無し、対光反射消失

意識がない。ドクターGらしい主訴でした。
意識がない。ドクターGらしい主訴でした。
部屋がちらかっている
花がしおれている
だいぶ前からこんな状態か。
すごいいびき。救急車で運ばれる。
30歳女性 アパートで意識がない状態で発見され 救急車へ
これは事件ですよね。
(愛知県の藤田保健衛生大学病院 植西先生 集中治療室)

患者の多くは自分で症状を訴えられない
病状は思い 時間は限られている 違和感にこだわる
少しでもつじつまが合わないと病名は決めつけない
すべてに納得るまで診る。

救急車到着時

気管挿管 採血と血液培養も 血液培養2セット 尿検査
JSC3-300 痛みに少し反応する
経静脈 怒張 有
眼瞼結膜 点状出血
心雑音あり
対光反射 あり (瞳孔が光で小さくならないと異常)
角膜反射 あり 目を閉じないと異常
痛みの反応 胸を抑える 除皮質肢位が見られる
浮腫 あり
足の指に 紫斑あり
バビンスキー反射 あり 足の開くと異常
バンコマイシン セフトライアキソン 準備
血液培養1セット追加 CT取りましょう
CT脳出血なし
髄液検査の後、MRIで確認しましょう

家族は明日一番の飛行機で札幌からくる。
友人が第一発見者。

見つけたときの様子は?

3日前から連絡が取れないから家に行ってみた
大家に開けてもらった 嫌な予感がして
電気をつけたら部屋がめちゃくちゃでびっくりした
ベッドから落ちてぐったりしていた

仕事は?

家電メーカー勤務
一か月ほど前 仕事で失敗して悩んでいた
間違って発注した
そのころから会社を早退するようになった
2週間前から休んでいた

最近会ってた?

10日前にあった 友人は旅行雑誌の仕事
その時の様子 すごくへこんでいた うつ病かと思った
「あたしなんかいない方がいいのかな」って。仕事のことを考えると痛いと言っていた。
頭はどんなふうにいたかったかはわからない。
熱はないようだった。
関節が痛いような感じもなかった。
足がむくむと以前から言っていた。
会社を休む少し前から。 続きを読む

無症状の甲状腺がんを手術したくない。経過観察でもいい?

41歳の娘は健康診断のオプションで測定した腫瘍マーカー「抗P53抗体」が陽性で、詳しく調べた所PET検査で頚部にしこりが見つかりました。
甲状腺専門医を受診し、超音波検査と細胞診の結果、大きさ6ミリの甲状腺乳頭癌と診断されました。
リンパ節などへの転移はありません。
主治医から手術を勧められていますが娘は手術したくないと言っています。
経過観察でもいいでしょうか?

大きさ1センチ以下の甲状腺乳頭癌は手術しなくていい?

乳頭癌は甲状腺がんの中でも最も多く90%以上をしめます。
最近では健診などにより自覚症状がない段階で発見されるケースが増えていますが、
その多くは命にかかわる化膿性がほとんどないおとなしい癌です。

特に大きさが1センチ医科の乳頭癌を微小乳頭癌と予備、明らかなリンパ節転移や他臓器(肺など)への転移のない、いわゆる無症候性微小乳頭癌に対してはすぐの手術ではなく、
経過観察も十分治療の選択肢となりえます。
経過観察では半年から1年毎に腫瘍の大きさ(組織量)やリンパ節転移、遠隔転移の有無をチェックして腫瘍が大きくなり周辺臓器(反回神経・気管など)への浸潤を懸念する場合、あるいは大きさは変わらなくても
リンパ節転移の出現を認めた場合に手術を行うという考え方です。

今の状況でも今後転移する可能性は有りますか?

2~3%の患者さんでは経過観察中に腫瘍が大きくなったり、甲状腺の周りにリンパ節転移が出現したりすることがあります。
ただし定期てkな経過観察をしていればその時点で手術することで手術の合併症が多くなったり生命予後がわるくなったりすることはないと考えます。
手術もしくは経過観察治療のそれぞれのメリット・デメリットを主治医の先生とよくご相談の上納得がいく選択ができる状況と思います。

平成29年5月30日産経新聞生活欄、癌電話相談より。