男前立腺がん健診転移の無い初期癌PSA値が高い前立腺肥大

公開日: : 最終更新日:2015/07/28 泌尿器科

前立腺がんをMRI撮影、前立腺の辺縁域に発生するのがわかる。

前立腺肥大はガン化の心配ないがPSA値が高いとガンとの鑑別が必要

前立腺の疾患は、がんの他に前立腺肥大がよく知られている。
前立腺が肥大することで頻尿や残尿感の症状がでる。
患者にとって心配なのは、前立腺肥大ががん化しないかという点ではないでしょうか。

しかしそれはありえないと、ポートアイランド病院神戸市中央区の勝岡院長は指摘する。
肥大症は前立腺の中心、内腺(移行域)と呼ばれる部分が肥大するもの。
一方前立腺がんは、外腺(辺縁域)と呼ばれる前立腺の外側の部分に多く発生する。

両方の疾患に見舞われる可能性はあるが、前立腺肥大ががん化する心配はしなくていいという。
ただし前立腺肥大症でもPSA値は異常を示すため、がんとの鑑別が必要だ。

最善のがん治療は早期発見、早期治療なのはいうまでもない。
しかし中高年男性特有の前立腺がんについて、専門家の間でPSA(前立腺特異抗原)検査が有効とされているが、
厚生労働省研究班では無用論が飛び出すなど現場に混乱が生じている。
PSA検査は役に立たないのか?

アメリカでは死亡率減だが、日本では過剰診療に繋がるとして勧めない方向に

前立腺は尿道を取り囲むように位置し、精液の一部を生成する男性特有の臓器。
前立腺がんの発症は50歳以上で60歳台から羅患者が急増する。
近年は患者数が増えている。

PSAは、前立腺で作られ、精子の活動をスムーズにするたんぱく質で、がんなど前立腺に異常があると、血中に浸出する。検査は採血だけでよく、PSA濃度の変動葉がんの病勢を反映することから重要な腫瘍マーカーとされる。
勝岡院長は、1980年代後半にPSA健診を導入したアメリカでは、91年から92年をピークに前立腺がんによる死亡者数が減少し、2007年にはピーク時より31%減少したと話す。

ところが、厚生労働省研究班は平成19年、PSA検査の有用性は認めつつも、死亡率減少効果の有無を判断する証拠が不十分としたうえで、
PSA検査は治療の必要ないがんまで見つけてしまい、過剰診療になりやすいと指摘。自治体の住民健診としては勧められないとする見解を公表した。

がんリスク振り分け

これに対し、日本泌尿器科学会は、PSA検査の有効性を示すデータを示し、
同省に見解の撤回を求める申し入れをした。
アメリカでも前後して米国予防医療専門委員会と米国泌尿器科学会との間で同様の論争が巻き起こった。
その後、PSA健診の有効性を証明した臨床試験の結果が発表され、現在はより適正に検査を行うと言う方向に進みつつあるという。

確かに過剰診療に繋がりやすいと言うもんだいはあるが、PSA値や画像診断などでがんのリスクを振り分け、低リスクがんには治療を行わず、
引き続きPSA値を監視する方法が取られるようになって来ている。

健診で見つかる前立腺がんは約90%が転移の無い初期がん。
前立腺がんは早期に発見できれば手術などで根治が可能だ。
しかし以上を感じて受診した際には骨やリンパ節に転移しているという例は後を立たない。
PSA検査は採血だけの簡単な検査なので受診率を上げることが当面の問題と話す。

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