オプジーボEGFR遺伝子変異が陽性の方には効果が弱い

60歳女性です。
1年半前、非小細胞がんの扁平上皮がん、リンパ節転移がありステージ3と診断されました。
上皮成長因子受容体(EGFR)遺伝子変異が陽性でした。
放射線治療30回と抗がん剤(シスプラチン+ビノレルビン)治療4クールを実施し、CT検査の結果、肺主要が半分に縮小。
7ヵ月後に脳転移で再発し、タルセバの内服を開始したところ、現在は脳腫瘍が消失しました。
タルセバは続行するように言われましたが、副作用の皮膚障害が強いので服用を中止あるいは減薬できませんか?
話題のオプジーポ(非小細胞肺がん治療に承認された免疫療法薬)はどうですか?
また、免疫を上げるための漢方薬の併用はできますか?

肺がん脳転移が消失、抗がん剤治療中止は可能?

中止すると再燃する可能性もありますし、量を減らせば効果が落ちる可能性もあります。
副作用がきつくどうしても続けられない場合は休薬することもありますが、頑張って継続するのが一般的です。
オプジーボは非常によく効く方もいますが、あなたのおうにEGFR遺伝子変異が陽性の方には効果が弱いとも言われています。

現在効果が出ている薬を続ける方が確実です。
また、漢方薬も薬なので肝臓に負担がかかる、間質性肺炎を引き起こすなど副作用が出る可能性があります。

もしかしたら私も腺癌なのでは?

入院中同室だった肺腺癌の肩が抗がん剤も放射線治療も私とまったく同じでした。
EGFR遺伝子変異陽性のタイプは多くの場合腺がんです。
腺がんか扁平上皮癌かは生検で採取した細胞の形状を顕微鏡で見て組織型を決めています。
生検組織で見るのは一部の細胞であり、他の部分には腺がんが含まれていることがあります。
組織型にはあまりこだわらず遺伝子変異の有無、タルセバの効果があることを重要視する方がいいと思います。

平成28年5月31日の産経新聞がん電話相談より。