トリプルネガティブ早期乳癌のフェマーラは5年で中止していい

58歳の女性です。
5年前、乳癌で右乳房温存手術を受けました。
乳頭近くにできた1センチ大の浸潤癌で、ホルモン受容体はER10%未満、PgR陰性で、HER2も陰性でした。
術後、放射線治療を乳房全体に30回、乳頭部に追加5回の計35回実施。
ホルモン療法でフェマーラの内服をはじめました。
3年後、右乳頭部のしこりを自覚し、再度部分切除しましたが、病理検査の結果、がんは確認されませんでした。
現在フェマーラの内服を継続していますが、予定通り5年間で終了すると言われました。
再発転移が心配なので内服を続けたいのですが。

乳癌術後5年 ホルモン治療を続けたい

確かにホルモン治療は長く続けたほうが再発予防にいいかもしれないという考え方が出てきています。
しかし、全例に当てはまらないため継続するかどうかはタイプと再発リスクで考えるのがよいと思います。
乳癌の治療はホルモンに反応するタイプ(陽性)と反応しないタイプ(陰性)にわけられ、ホルモン陰性(ER,PgRが陰性)の人はホルモン治療の対象外となります。
ホルモン陰性の中でHER2も陰性のケースをトリプルネガティブといいます。
あなたの場合、ERがわずかに陽性ですが、タイプとしてはトリプルネガティブに近く、ホルモン反応性は低いタイプと思われます。

トリプルネガティブ早期乳癌のフェマーラは5年で中止していい

再発リスクに関してはステージⅠでリンパ節転移もないことから平均で90%治るような早期のものです。
乳首を残すため切除しきれない可能性がある部分には放射線治療を5回加えており、今回の組織検査でもがんはありませんでした。
手術から5年経過しており、さらにリスクは減っているはずです。
トリプルネガティブで再発する場合は5年より早い段階で起こることが多いので、今再発していないのなら今後再発する危険はさらに低いのではないでしょうか?
フェマーラは5年で終了していいでしょう。

平成28年6月14日の産経新聞生活欄、癌電話相談からより。

関連記事

no image

医療は治療<検査<予防<予測へ 検査LOX-index

若い人からでも動脈硬化の進行具合と血管内

記事を読む

no image

ハイリスク膀胱がんTI、G3の治療法

67才の男性です。 尿路上皮がんの生検

記事を読む

no image

子宮頸がんⅡa期の治療法とⅡb期の手術合併症

質問 48歳の女性です。 子宮頸がん

記事を読む

no image

肝内胆管がん術後CA19-9腫瘍マーカー高値、他の治療法

肝内胆管がんの手術後、腫瘍マーカーが高値

記事を読む

no image

直腸がんで肛門括約筋を温存で抗がん剤は?

直腸がん肛門温存治療後の抗がん剤は?

記事を読む

no image

甲状腺乳頭がんのリンパ節、再発転移する可能性

質問 甲状腺乳頭がん全摘後の再発の可能性

記事を読む

no image

食道がん内視鏡手術後リンパ節転移で食道全摘する必要はあるか

がんの手術だからと言って自ら寿命を縮める

記事を読む

no image

子宮頸がんで25回の外照射のみだと根治できない

質問 子宮頸がんで25回の外照射のみだと

記事を読む

no image

高齢の母の大腸ポリープは放置していいのか

質問 高齢の母の大腸ポリープは放置してい

記事を読む

no image

前がん病変の治療の時期を患者が判断することは難しい

質問 がんの芽は癌になるのでしょうか?

記事を読む

ガイドワイヤーを血管に挿入し、グルーガンで接着剤を注入
下肢静脈りゅの手術が10分!接着剤入れるだけ

下肢静脈りゅで傷が残らない10分で治る治療が紹介されていました。

no image
抗癌剤TS-1と喘息との関係は?

67歳の夫は4ヶ月前、胃がんのため胃亜全摘術を受けました。 リンパ節

皮つきピーナッツを、1日10~15粒(薄皮付きで食べる)+1日10分程度のウォーキングで効果はある
脳のゴミ出し力!皮つきピーナッツが認知症予防になる、たけしの家庭の医学より

脳のごみとはたんぱく質が溜まったものでアミロイドβという。 たとえ作

膵臓は膵頭部、膵体部、膵尾部の3つの部位
膵臓癌の勉強、1期2期3期4期手術するボーダーラインは?

人間ドッグ 腹部エコーで膵臓癌3期 癌は膵臓の外に広がって動脈にも転

no image
脳は抗癌剤が効きにくいが遺伝子異常が有る場合は効果が有る

55歳の夫は2年半前に人間ドッグのPET検査で右肺上葉に二センチの癌が

→もっと見る

PAGE TOP ↑