高リスクがん、放射線と手術ではどちらの生存率が高い?

高リスク前立せんがんの治療法

66才男性です。
2か月前の検診でPSA値が72でした。
生検の結果10本中8本にがんがあり、グリーソンスコア(腫瘍の悪性度)は3+4=7でした。
リンパ節への転移はなく、骨や他の臓器への転移もありませんでした。
主治医から「前立せんが大きいのでホルモン治療で小さくしてから手術しましょう」と言われました。
1か月前にホルモン治療を開始、最近のPSA値は6.9まで下がりました。
この治療法でいいのでしょうか?

元気な患者さんの高リスクがんは全摘手術またはホルモン治療併用の放射線治療

転移のない前立せんがんはPSA値、グリーソンスコア、直腸指診(指を肛門に入れて触診)やMRIによる画像診断を総合して、即座に治療の必要のない低リスクがん、治療しても再発率の高い高リスクがん、その中間の中リスクがんに分類します。
PSA値20以上のがんは高リスクに分類します。

グリーソンスコア7は悪性度としては中ぐらいですが、10本中8本ががん検出ということは大きながんの存在が想定されます。
高リスクがんに対する治療をお勧めします。
元気な66歳の患者さんの高リスクがんに対して、根治治療として全摘手術またははホルモン治療併用の放射線治療が選択されます。
手術の場合には必ずしもホルモン治療を併用しませんが大きな前立せんの場合にはホルモン治療で小さくしてから手術という選択肢もあります。

質問 生存率の差

放射線と手術ではどちらの生存率が高いのでしょう。

回答 若ければ手術、高齢者ならば放射線

手術と放射線治療では10年間生存率に明確な差はありません。
ただし高リスクがんに放射線治療をする場合、ホルモン治療を併用した方がよいというデータはあります。
若ければ手術、高齢者ならば放射線を選択される傾向があります。

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