無症状の甲状腺がんを手術したくない。経過観察でもいい?

41歳の娘は健康診断のオプションで測定した腫瘍マーカー「抗P53抗体」が陽性で、詳しく調べた所PET検査で頚部にしこりが見つかりました。
甲状腺専門医を受診し、超音波検査と細胞診の結果、大きさ6ミリの甲状腺乳頭癌と診断されました。
リンパ節などへの転移はありません。
主治医から手術を勧められていますが娘は手術したくないと言っています。
経過観察でもいいでしょうか?

大きさ1センチ以下の甲状腺乳頭癌は手術しなくていい?

乳頭癌は甲状腺がんの中でも最も多く90%以上をしめます。
最近では健診などにより自覚症状がない段階で発見されるケースが増えていますが、
その多くは命にかかわる化膿性がほとんどないおとなしい癌です。

特に大きさが1センチ医科の乳頭癌を微小乳頭癌と予備、明らかなリンパ節転移や他臓器(肺など)への転移のない、いわゆる無症候性微小乳頭癌に対してはすぐの手術ではなく、
経過観察も十分治療の選択肢となりえます。
経過観察では半年から1年毎に腫瘍の大きさ(組織量)やリンパ節転移、遠隔転移の有無をチェックして腫瘍が大きくなり周辺臓器(反回神経・気管など)への浸潤を懸念する場合、あるいは大きさは変わらなくても
リンパ節転移の出現を認めた場合に手術を行うという考え方です。

今の状況でも今後転移する可能性は有りますか?

2~3%の患者さんでは経過観察中に腫瘍が大きくなったり、甲状腺の周りにリンパ節転移が出現したりすることがあります。
ただし定期てkな経過観察をしていればその時点で手術することで手術の合併症が多くなったり生命予後がわるくなったりすることはないと考えます。
手術もしくは経過観察治療のそれぞれのメリット・デメリットを主治医の先生とよくご相談の上納得がいく選択ができる状況と思います。

平成29年5月30日産経新聞生活欄、癌電話相談より。

関連記事

no image

高リスクがん、放射線と手術ではどちらの生存率が高い?

高リスク前立せんがんの治療法 66

記事を読む

no image

胆管がん再発の治療法は抗がん剤以外で放射線療法や免疫療法

質問 67歳の母は2年前、胆管がん

記事を読む

減量でゼローダ単剤は副作用が少ない

減量でゼローダ単剤は副作用が少ない。仕事しながら化学療法

61歳の夫は3ヶ月前腹腔鏡下手術で大腸が

記事を読む

no image

前立腺がん手術後PSA上昇 ホルモン治療継続 救済照射後治癒の確認

がん電話相談から前立腺がん手術後PSA上

記事を読む

no image

前立腺がんはPSAで経過を見続けるなら再検したほうがいい

質問 前立腺がんのPSA監視療法はいつま

記事を読む

no image

中リスク前立せんがんに3D-CRT(三次元原体照射)。IMRTとの違いは?

80歳の男性です。 6か月前、排尿障害

記事を読む

no image

抗がん剤が最適。再発胆のう癌の腹壁転移に骨盤転移

質問 腹壁転移に骨盤転移に化学療法

記事を読む

月経時の出血が多い子宮筋腫に右卵巣腫瘍の治療法

月経時の出血が多い子宮筋腫に右卵巣腫瘍の治療法

質問 卵巣腫瘍を放置していい? 4

記事を読む

no image

前立せんがん全摘出後の尿漏れは肛門を締める尿を中断する訓練

62才の男性です。 前立せんがん全摘出

記事を読む

no image

首のしこりで悪性リンパ腫非ホジキンリンパ腫びまん性大細胞型B細胞リンパ腫

67歳女性です。 1か月半前に頸部、首

記事を読む

no image
症状詳記の例文:足底筋膜炎 体外衝撃波疼痛治療術 ESWT

適応疾患は足底筋膜炎 K096-2 体外衝撃波疼痛治療術(一連に

no image
関節拘縮は保険請求できないのに足関節可動域障害は可能?

足関節可動域障害の理学療法がNHKで紹介されていました。 アキレ

脳MRIは撮影の条件を変えることで分析ができる
脳MRIでD+Fでお願いしますとは?

脳MRIでD+Fでお願いしますというオーダーがありますが、D+Fとはデ

巨細胞性動脈炎の症状は顎がだるい、薬が効かない頭痛、発熱、右肩の痛み、物が二重
巨細胞性動脈炎の症状は顎がだるい、薬が効かない頭痛、発熱、右肩の痛み、物が二重

薬が効かないズキンズキンとする頭痛。 熱が二週間前から続いている

no image
アトピーの嫁が行く皮膚科の先生は寿司屋だ

嫁はアトピーなので塗り薬を毎日塗りまくる。 息子は肌が綺麗なのでアト

→もっと見る

PAGE TOP ↑