卵巣がんIa期 被膜リンパ管毛細血管内侵襲浸潤 類内膜粘液性分化度

卵巣がんIa期、経過観察できないかという記事。
産経新聞、H25/8/27がん電話相談から。

悩み

31歳女性、2kgの左卵巣腫瘍の摘出手術を受けました。
病理検査でがん細胞が検出され、卵巣がんと診断されました。
進行期はIa期ですが、病理組織分化度がグレード3で転移の可能性があるため
子宮、リンパ節も含めた根治手術が必要と説明されました。
子供はほしいのですがまだいません。

回答

今回の手術では大きき奈卵巣腫瘍の切除をしただけで反対側の卵巣、子宮、大網、骨盤や
傍大動脈リンパ節などは視診、触診で異常なしと評価されただけです。
この卵巣がんが、周囲組織やおなかの組織に微小な転移を起こす等して残っているかが問題になります。
もしお子さんがいて、より安全な生活を重視するなら、再開腹して卵巣がん根治手術を受けていただきます。

転移や残存がないことを確認できれば安心できます。
これから子供を生みたい場合は、手術時の所見、摘出した卵巣がん組織などから、
癌の遺残の確率、再発リスクなどを推測して評価します。

再発リスクが5%以内なら通常は経過観察をし、2年くらい再発がないことを確認できれば妊娠が許可されます。
再発リスクが25%程度の場合は経験豊富な病理医に診断を仰ぎます。

①卵巣腫瘍のどの程度の割合ががんだったのか。
②卵巣の外表の被膜にがんの浸潤があったのかどうか。
③組織亜分類は類内膜がんか粘液性がんか。
④分化度は本当にグレード3か。
⑤卵巣がん組織内のリンパ管や毛細血管内へのがんの侵襲があるか。

など詳細に検討し、がんの物理的容積が少なく、②と⑤が陰性ならチャレンジングケースとして、
ある程度の再発のリスクを覚悟するなら経過観察もありえるかもしれません。