心臓を取りまく血管の一部が狭くなる。
胸が痛いという症状が典型的ですが、症状を感じないということもある。
早期発見のサインはどんなものがあるのでしょうか。
国立循環器病研究センター 部門長 安田聡先生
狭心症を早期に対処し、心筋梗塞を防ぐ。
患者数は狭心症、心筋梗塞は80万人を超える、高齢の方、糖尿病を合併した患者も多い。
早期に発見して治療する。
心筋梗塞という致命的な疾患につながるので早期の診断と速い救命処置が必要。
心臓は筋肉が収縮を繰り返すことで血液を全身に送る臓器
心臓自身も血管から栄養や酸素を供給されています。
冠動脈が狭くなるのが狭心症です。胸の痛みなどがでます。
完全に冠動脈が詰まってしまって、心臓が死ぬ状態になるのが心筋梗塞です。
冠動脈の原因
1.動脈硬化による狭心症、肥満、高血圧、糖尿病
2.血管痙攣による血液の流れが悪くなる、喫煙、若い患者に多い、安静時、睡眠時に起こることが多い
という代表的な2つの原因がある。
狭心症の症状は?
A 胸がしめつけられるように痛い
B 胸がしめつけられるように痛い+肩がこる
C 肩がこる
D 少し息苦しい気がする
これは全て狭心症で起こる症状です。
狭心症のタイプ
・典型タイプ
胸がしめつけられるように痛いのが数分から10分程度続く
息苦しさ、吐き気
・放散痛タイプ
奥歯、のど、左腕、背中の痛み
肩こり、胸焼け
数分から10分程度続く
・症状を感じにくいタイプ
少し息苦しい
狭心症の質問
痛みが10分でなくなるのはなぜ?
狭心症は心臓への血流がすべて絶たれているわけではない
少し休憩すると回復してくる
なぜ別の場所に痛みを感じるの?
心臓に関する神経は腕や肩にもつながり広く分布している
なぜ症状が感じにくいことがあるの?
糖尿病や高齢で神経が遮断されているときは痛みを感じないことが多い。
狭心症チェック
1.胸の痛み、動悸、強い息苦しさ
2.運動時、興奮時に症状
3.糖尿病
4.高齢+(脂質異常、高血圧、肥満、喫煙)のいずれか
特に危険な狭心症
これまでより症状が
強くなったり、長く続いた場合、
軽い動作で起こったり、起こる頻度が増えたり、
初めて症状がでてから1ヶ月以内に、不安定狭心症のおそれがあります。
不安定狭心症は心筋梗塞が起こる前触れの状態です。
これが心筋梗塞に陥る可能性が高い状態です。
冠動脈の動脈硬化はアテロームが血管内にできる、そこが破けると、血栓という血の塊ができる。
最終的には血管がつまり、心筋梗塞になる。
狭心症の診断
問診、症状が現れる状況そのほかの病気の状態を知る
画像検査(冠動脈CT、立体的に心臓のの形血管を見る)
心電図(安静時、ホルター心電図、運動負荷)
狭心症のサイン
感じることのない胸の症状を感じる場合
運動と関係した歯の痛み、肩の凝り、普段感じない症状