脳出血 脳卒中 後遺症 手指が硬く握ったまま麻痺突っ張った緊張を解く

公開日: : 脳神経外科、神経内科

脳卒中後遺症をボツリヌス毒素療法が浸透。
脳出血など脳卒中の後遺症として多くを占める手足の麻痺。
その中で痙縮(けいしゅく)は、筋肉の緊張が緩まず、手足などが突っ張った状態になる症状です。
この痙縮に対し、食中毒の原因菌でもあるボツリヌス菌が作るたんぱく質ボツリヌス毒素を薬として使う治療法が普及し始めています。

顔面痙攣や、眼瞼下垂、実費の美容形成ではしわ取りなどに用いられています。3~6ヶ月効果が持続します。
筋肉の緊張や痛みを和らげる作用があるため、治療後はリハビリに取り組みやすく、日常生活での自由さの改善や家族の介護負担の軽減も期待できます。

感染の心配はなし

関西在住の50代女性は3年前、脳出血を発症して入院し、治療後左半身麻痺が残った。
リハビリを続け、杖をついて歩けるようになったが、左上肢の痙縮が強く、手指が硬く握ったままの状態になってしまった。
このため、1年3ヶ月前から3ヶ月に1回、大阪医科大学付属病院リハビリテーション科(大阪府高槻市)の佐浦隆一教授にボツリヌス毒素療法を受けている。

ボツリヌス毒素療法は、菌そのものを使うわけではないので感染の心配はない。
この最近が作り出し、筋弛緩作用があるボツリヌス毒素を有効成分として含む、薬液を筋肉内に注射することで、その筋肉に繋がる神経の動きが抑えられ、緊張が解かれる。

国内では、平成22年に痙縮に対する治療法として公的な医療保険の適用が認められ、経済的な負担も軽減された。
同治療は、痙縮の原因になっている筋肉に正確に薬液を注入する為の知識と技術が必要になる。

このため、針先からだけ電気が流れるように特種コーティングした注射針と小型の筋電計・電気刺激装置を使用。
注射針で痙縮の原因の筋肉を探りながら、電気刺激により筋肉の動きを確認し、薬液の注入に適切な場所を見つける。

組み合わせが重要

この治療の効果で左手の指は右手で補助すれば開くようになった。
治療の後、しばらくして手が開いて両手が組む事ができるようになります。
3ヶ月ほどで元に戻ってしまいますが、それまでの間に麻痺した左上肢を伸ばしたり、動かしたりするリハビリを一生懸命頑張りますと意欲を見せる。

手足の麻痺の中でも痙縮は緊張して力が抜けなくなり、動かせなくなった状態。
ボツリヌス毒素療法は、その状態を一時的に改善し、麻痺した部分を動かすときのバランスをとりやすくするものです。

リハビリは麻痺のない側の手で助けながら手を動かすなどの簡単な動作を繰り返し、
徐々に複雑なリハビリを行い、健常時に近い感覚をよみがえらせます。

ボツリヌス毒素療法は有効なリハビリや装具療法と合わせることが非常に重要です。
失われた機能を少しでも取り戻せるようにお手伝いしていきたいと話します。

痙縮の治療

痙縮には、手指を硬く握ったままの状態のほか、肘や足先が曲がるなどの症状がある。
長時間続くと筋肉が固まってしまって関節の動きも制限される。

治療にはボツリヌス毒素療法のほか、内服薬、外科手術、神経ブロック療法などがあり、症状や重症度に応じて使い分ける。
ボツリヌス療法の効果は注射後2、3日から現れ、1~2週間程度で安定し、約3ヶ月間効果は持続する。

まれに体がだるいなどの副作用がでることもある。
アレルギー体質や慢性的な呼吸器の病気を持つ人、妊婦らには投与できないため、事前に医師に病気や投薬暦を伝え、相談することが必要です。

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