腎臓が大きくなるスピードを遅くする薬はサムスカ錠

公開日: : 最終更新日:2014/07/18 腎臓内科

多発性のう胞腎(ADPKD)の初治療薬はサムスカ錠(一般名・トルバプタン)。
大塚製薬が開発したものだがもともとは心不全の治療薬錠剤の利尿剤)だった。
しかし、ADPKDにも効果があることがわかり、10年前からアメリカの病院を中心に、世界15カ国約1400人以上の患者の協力を得て治験を実施。
服用により腎臓が大きくなるスピードを平均50%抑制する効果が判明し、世界初の治療薬として今年3月、日本でも承認された。

サムスカ錠は強力な利尿作用があり、登録医だけが処方できる。
副作用として肝機能障害の危険性もあるため、投与開始時は入院して定期的な血液や肝機能検査などのモニタリングが必要という。

多発性のう胞腎は30~40代までは無症状で推移

多発性のう胞腎の主な症状はこちらに記載してある
ADPKDは親から受け継いだ遺伝子変異が原因だが、30~40代までは無症状で推移することが多い。
のう胞が徐々に大きくなっていって発病することから、ある程度年齢を重ねた頃に症状が出てくる。発病まで気付かない人も多い。
専門医が少ない為、ADPKDとの診断を受けないまま生涯を終えた患者も多くいるとされる。

サムスカ錠で透析開始を5年遅らせれる可能性

ある男性も35~36歳で多発性のう胞腎と診断された。
しかし、良性で癌化しないとだけ説明を受けた。
55歳から人工透析を開始。
もしサムスカがあったら、透析開始をもう5年遅らせれた可能性もある。
腎臓が大きくなることや将来に腎不全になり、人工透析になることを知らないまま過ごしたことへの疑問はぬぐえないままだ。

当時は遺伝性の病気と知られていなかったと思う。
人生の後期に発症する病気は、生まれつきの病気とは別の悩みがある。
子供の結婚や出産にも影響し、家族にも病気を知らせていない人もいる。
治療法ができたことで腎臓が悪くても普通の生活が送れるなら前向きに病気と向き合える人が増えるはずと話している。

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