腹膜透析6年で限界、腹膜炎、在宅透析へ。自分で針刺し

公開日: : 最終更新日:2015/10/06 腎臓内科

自宅で都合のいい時間に透析する。
埼玉県の会社員50代男性は、毎晩2~4時間自宅の一室にこもる。
普通は通院して受ける血液透析を在宅で行っているからだ。
自宅に置いてある透析装置を決められた手順に従って操作し、慣れた手つきで腕の血管に太い針を刺す。

「今から始めます」と、かかりつけの埼玉医大病院の透析室スタッフに電話して機械のスイッチを押すと血液が装置の中を巡り始めた。
透析を行っている間はパソコンをしたりして時間を潰すことができる。
普通の透析は、週三回通院で1回4時間かかる。
このように自宅での透析ならば毎日でも自分の好きな時間に可能。

普通の透析はいわば週に3回しか小便しない状態だが、在宅透析ならば毎日でも小便ができる。
尿毒素が溜まらないので食事制限もそれほど厳格にする必要がないので満足だということです。

腹膜透析から始めたが腹膜炎で6年で限界

この50代男性が透析を開始したのは慢性腎不全が進行した2002年のこと。
最初は腹膜透析を選んだ。内臓や腹壁の内側を覆っている腹膜の中に透析液をいれておき、4~8時間ごとに交換しながら
毒素を排出する方法で、針刺しが不要で自宅や職場で行う事が出来る。
しかし6年ほどで腹膜透析に限界がきた。
次第に効率が下がり、透析液を入れるために腹部に埋め込んだ管が細菌感染し、腹膜炎を起こしたからだ。

やむなく血液透析に移行したとき、主治医の埼玉医大腎臓内科教授の鈴木先生に勧められたのが在宅血液透析でした。
日本透析医学会によると、国内の透析患者は30万人を超えるが、在宅血液透析を行っているのは2012年末で394人しかいない。1998年に保険適用されているが、
機械操作や針刺しに不安を感じる人が多く、取り組む病院も少ない。

MEや看護師が一ヶ月間練習をしてくれるからミスなくできるようになった

そうした現状の中で、埼玉医大病院の在宅血液透析の患者は63人と全国最多だ。
自分で血液透析を行うのは大変そうに見えるが、経験者から話を聞く事で、
自分もできそうと思う患者が自然に増えてきたと話す。
当初は不安を感じていたが、約一ヶ月間の臨床工学技士MEや看護師からの透析装置の操作や針刺しの練習をすることで、ミスなく出来るようになった。

この家で透析をする50代男性の透析時間は毎週25~26時間で標準的な血液透析の約2倍と長い。
自分で調節ができるから。
体から毒素が減って体調がよくなった、現在の透析治療の中ではもっともいい方法ではないかと話す。

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