角膜の再生医療は2,3年で再び濁る 口の粘膜細胞 血管

公開日: : 読売新聞、産経新聞の医療欄

角膜は再生しない器官で、治療は移植しかなかった。
移植は、ドナーが必要なので、ドナー待ち、ドナーが現れない場合もある。
(角膜は再生しないので、大抵亡くなる方などがドナー対象になる)
ドナー要らずの口の粘膜から角膜再生。進む再生医療・細胞シート。
65歳女性は、視力が低下していたころは段差がわかりづらく、趣味の登山でも慎重に足を運んでいた。
それが目の角膜の再生医療を受け、視界が開けた。

風邪薬の副作用で目が見えにくい後遺症

北村さんは1993年夏、風邪が悪化して熱が出たため自宅にあった風邪薬を服用した。
発疹や下痢が酷くなって入院したら、目が開かない状態が表れた。
秋に退院したが、目を開くとまぶしくて両目が見えにくい後遺症が残った。
眼科を受診すると、「角膜に異常がある」といわれて2000年症状が悪い左眼だけ角膜移植を受けた。

後遺症の名前は、スティーブンス・ジョンソン症候群

右目の視力も落ちてきた2005年、大阪大学教授の西田先生が臨床研究として進めている、
「角膜再生医療」を紹介した新聞記事を長女が見つけた。
すぐに西田先生の診察を受けると、薬の副作用で角膜表面が濁る「スティーブンス・ジョンソン症候群」と診断された。
1993年に飲んだ風邪薬が原因らしい。

角膜の再生医療で視力回復

西田先生の研究は片方の目の角膜が正常ならば、それの細胞を培養して細胞シートを作り、
濁ったほうの角膜に移植して視力を改善させる方法。
両目の角膜が濁っている場合は性質が近い口の粘膜細胞を使ってシートを作る。
北村さんは両目が悪いため、口の粘膜細胞を使い、右目の角膜再生医療を2006年2月に受けた。

約一ヵ月半後退院すると電車やバスの行き先表示が見えるようになった。
ルーペを使って新聞の文字も読めた。
今年2月には左眼の再生医療も受け、視力が0.1未満から1に回復。
両目で見る生活にだいぶ楽になったと喜ぶ。

SJS症候群の角膜混濁にほぼ全員の有効性

スティーブンスジョンソン症候群と薬品が目に入り角膜が濁る症状の患者ら20人を対象とした臨床研究で、ほぼ全員の視力が改善した。0.01以下から0.9になり仕事に復帰した人もいる。
阪大の臨床研究はある程度の安全性や有効性が確認された先進医療に認められた。
また東京大や愛媛大に細胞を空輸し、両大学で同様の治療を行う研究も始めた。
西田先生がかつて在籍した東北大学を含め4大学病院で細胞シートを使った角膜の再生医療を受けられる。

角膜の再生医療は2~3年で再び濁る事がある

ただし、治療から2~3年たつと角膜が再び濁る事があり、北村さんも昨年3月に濁った右目で2度目の再生医療を受けた。
口の粘膜細胞が血管を呼び寄せ、その血管から血液成分の一つ、血漿が染み出し、角膜が濁った可能性がある。
課題の解決に向け研究が続けられている。
読売新聞2013年9月13日のくらし欄より。

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