大腸がん肝転移、3度の肝切除を乗り越え完治

公開日: : 最終更新日:2014/04/10 読売新聞、産経新聞の医療欄

東京都内の会社役員だった60代男性は2005年7月末に毎年受けている健康診断の後、そのまま残るように言われた。
すると医師らに超音波検査で変な物が見つかった。
肝臓に5センチぐらいのしこりがある。このままではだめだといわれ、近くの病院に直行するように指示された。

肝臓に転移しやすい大腸がん

病院で調べた所、肝臓のしこりは別の臓器から転移したがんだった。
放置すれば余命は半年程度という状態だった。
ところが1ヶ月検査入院しても元の癌が見つからず、すぐに手術ができなかった。
医師の勧めもあり、がん専門の「がん有明病院」に転院した。
10月半ばの内視鏡検査でようやく大腸がんが見つかった。
粘膜表面よりももっと深い所に広がっており、見つけにくかった。

がん有明病院の消化器外科・肝胆膵担当部長の齋浦先生によると、大腸がんは肝臓に最も転移しやすく、2割の患者に肝転移がある。
ほかの臓器に転移した場合、一般的にがんの治療は非常に難しくなる。

大腸がん肝転移5年生存率50%以上で肝臓は再生能力がある

しかし大腸がんの肝転移は近年、切除技術や抗がん剤の進歩などで治療実績が向上しており、半数以上の患者は手術可能で、5年生存率は50%を越します。

10月末に開腹手術を受け、大腸と肝臓のがんを順番に切除した。
転移した癌は大小数個を切除したが、再発する可能性はあるが、また切れば大丈夫と説明された。
肝臓には再生能力があり、30%残すことができれば、ほぼ元通りになるため再発しても手術を繰り返せる。
医師の予想通り、年明けに肝臓に再発し、2月に2度目の手術を受けた。
60代男性は2度目なので恐怖はなかった。がんは取れるんだから医師を信頼すればいいと思った。

ところがそれでも終わらなかった。
2度目の手術後に抗がん剤治療を受け、安心感も出始めた1年後、またも肝臓に再発。
なぜまた?とショックを受けながら、07年5月に3度目の手術を受けた。
今回は肝臓の血管の近い場所にがんがあり、血管修復も含めた手術は10時間かかった。

大腸がん肝転移、3度の肝切除を乗り越え完治

3度目の手術からもうすぐ7年。
再発はない。病をきっかけに56歳で仕事を引退し、自然豊な八ヶ岳の山麓でのんびり暮らす。
思ったことは癌は手術が出来れば治る可能性は高いということ。

昔は肝転移が多いと手術できなかった。
しかし、今は切除技術が進歩し、肝臓機能を損なわず、転移の数が多くても手術できるようになった。

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