質問 赤変はカルチノイドの再発?
41歳の男性です。
13年前、大腸カメラで4ミリのカルチノイド腫瘍が見つかりました。
ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)で切除し、年1回の大腸カメラ、胃カメラ、超音波検査で経過観察してきました。
6ヶ月前の大腸カメラで3ミリの別のカルチノイドが見つかり、ESDで2センチの範囲を切除しました。
他臓器への転移はありませんでした。
術後半年の健診で切除断端部近くに2ミリほどの赤変があったため生検を行い、結果はまだでていません。
カルチノイドが再発したのではないか、もしかしたら癌ではないか心配です。
回答 赤変は治りかけの肉芽?
カルチノイドが多発することはよくあります。
2回目の切除後に赤くなっている部分があることについてカルチノイドや癌ではなく、切除した後、傷口をふさごうとして盛り上がってくる肉芽の可能性があるように思います。
カルチノイドの再発リスクについては1センチ未満のカルチノイドであれば病理検査で静脈やリンパ管にカルチノイドの細胞が入り込んでいなければ、完治とみなしてよいと思います。
1センチ未満のものでも、リンパ節に転移していることがあるのですが、リンパ節にとどまっていれば、手術すればほとんどの方は完治しています。
仮に癌だとしても2ミリであれば治らないことはありませんし、小さいうちに転移するような悪い癌ではありませんのであまり心配しないほうがいいでしょう。
質問 造影CTは半年に1回?
主治医から「今後は半年に1回、造影CTを行いましょう」といわれたのですが、必要でしょうか?
回答 年に1回の内視鏡で十分
2回とったカルチノイドが特にわるいものでなければ、半年に1回造影CTまで取る必要はないように思います。
年に1回内視鏡検査を行っていけば十分だと思います。
平成27年3月10日産経新聞生活欄、がん電話相談より。
回答には、癌研有明病院の上野消化器外科下部消化管担当部長があたりました。
私の意見ですが、造影CTは結構体に負担がかかるらしいですね。
造影剤はアレルギーがある人も多いし、へたくそな病院だと、点滴が漏れたりすることもあるらしいです。