しつこい咳の原因は胃酸、逆流性食道炎

公開日: : 最終更新日:2015/01/03 消化器内科

胃酸逆流 食道や気道刺激
東京都内の女性会社員28歳は2011年から冬に軽い風邪にかかると、しつこい咳に悩まされるようになった。
診療所で風邪と診断され、咳止めの薬を飲んだがよくならない。
翌年の冬には激しく咳き込み、あばら骨にヒビが入ってしまった。

咳は喘息ではなく原因不明で治らない

いくつかの診療所などで見てもらい、喘息の前段階である「咳喘息」も疑われたが、吸入薬の吸入ステロイド薬を使ってもよくならなかった。
昨年10月には、再び咳が酷くなり始めた。
寒い野外から暖かい屋内に戻ってきただけでも咳き込む。
食事をしたり会話をしたりするだけでも咳が止まらない。
女性は心臓のあたりも痛くなり、何か別の病気かもと思いましたとふりかえる。

原因は仕事による食生活

同年12月に半蔵門病院(東京都千代田区)を受診。肺のレントゲンでも異常はなく、喘息かを見極める呼吸機能を調べても問題は無かった。
同病院の呼吸器内科医の灰田先生は、女性の話を聞き、仕事を追えて帰宅するのが遅く、午後9時過ぎに夕食をとることが多いことを知った。
食後にはチョコレートやケーキなどの菓子類も食べており、疲れてすぐに横になっていた。
営業職でもあり、飲み会も多かった。
逆流性食道症(逆流性食道炎)を疑った。

逆流性食道炎による咳は胃酸が食道や気道を刺激で起こる

逆流性食道炎による咳は、胃酸などがせりあがり食道や気道などを刺激することで起きる。
欧米では長引く咳の主な原因の1つで2~3割を占めるとの報告も有る。
食生活の欧米化などから徐々に増加している。
食後の胃もたれや胸焼け、食事途中で満腹になる、といった症状を専門の問診票でチェックすると、女性はこの病気の可能性があることが確認できた。

咳き込むと胃酸が逆流しやすくなる

灰田先生によると逆流性食道炎の患者には風邪などをきっかけに咳き込むと胃酸が逆流しやすくなり、悪化した症状がさらに咳を引き起こす、咳を抑えるには胃逆流症の治療が必要だ。
女性は胃酸の分泌を抑えるプロトンポンプ阻害薬と、胃の粘膜を保護する飲み薬などが処方された。
飲み会の回数や間食を減らすなど生活習慣も改めるように心がけ、治療後2週間あまり経つと、せきはほぼ治まった。

胃逆流性食道炎による咳は改善するまでに2ヶ月以上かかることもあり、再発も珍しくない。
治療と生活習慣の改善を粘り強く続けていくことが大切ですと強調する。

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